被爆体験講話を聞いて
8月9日が休校となり実施できなかった平和学習を、9月に実施することができました。2名の語り部の方に来校して頂き、小学校1~4年生と小学校5年生~中学校3年生に分かれてお話しをお聞きました。
小学校1~4年生は、語り部の橋本富太郎さんからお話をお聴きしました。橋本さんは、プレゼンテーションを用いながら分かりやすく話して下さいました。
橋本さんは当時2歳になる前でしたので、被爆前後の記憶は無いのですが、ご両親から聞かれたことや、国立長崎帰原爆死没者追悼平和祈念館に収められているご両親の手書きの記録などをもとに、お話をされました。
当時23歳のお母様はお家で布団をかぶり怪我無く、屋根瓦がずれる程度の被害だったそうです。お父様は郵便局員で、郵便局に帰ってきた瞬間に爆風に遭い、自転車ごと近くの防空壕に飛ばされたそうです。 橋本さんご自身はお母様と一緒にいたため怪我はありませんでしたが、食糧難にあわれたり、大学や就職の時には、自分も友達も長崎出身者・被爆者だという差別を少なからず受けたりされたということです。
お話しの最後には、核兵器は無差別で非人道的な兵器であること、そして核兵器はなくせる、ということを強調され、皆が仲良くしようと努力をすることが、戦争をなくすためのスタートだと語られました。
小学校5年生~中学校3年生は、当時6歳で立山町で被爆された城臺美彌子さんの被爆体験講話をお聞きしました。倒れた家の下からお祖母さんが両足を掴んで助け出してくれたこと、山腹の防空壕から出てみたら町中が火の海だったことなど、みんな真剣に耳を傾けて聞いていました。
「平和とは、家族と3回の食事ができること、学校で友達とお喋りして勉強ができること、夜に安心して眠ることができること。そんな平和を守るためにはどうすればいいのでしょうか?」「どうして日本は原爆を落とされたのでしょうか?被害も加害も知らなければいけない。」「絶対に戦争をしてはいけない。絶対に核兵器を使ってはいけない。」と語られるその真剣さに、みんな引き込まれるように何度も何度もうなづいていました。
今ある日常を、『当たり前』と思うのではなく、『有難い』と思って、まずは家族との結びつきを、そして、周りの人たちとのつながりを大切に、平和な日々を過ごしていきましょうね。